大手コンサルタント会社「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)を巡る事件で、商法違反(特別背任)と法人税法違反(脱税)に問われた元社長、森田祥太被告(68)に対し、東京地裁は18日、特別背任罪について無罪とし、脱税のみ有罪認定して懲役1年、執行猶予2年(求刑・懲役2年6月)とする判決を言い渡した。朝山芳史裁判長は「経営判断として一定の合理性があり任務に反する行為ではない」と述べた。
朝山裁判長は、PCIグループを統括する親会社のトップだったPCI元社長、荒木民生被告(73)=来月2日判決予定=の審理も担当している。判決で「荒木被告の指示は著しく不合理ではない」としており、商法違反のみで起訴されている荒木被告は無罪となる公算が大きい。
特別背任について検察側は、森田被告が荒木被告の指示に基づき04~05年、PCIが委託を受けた国の遺棄化学兵器処理事業を下請けに再委託する際、関連会社が仲介したように仮装してPCIに約1億2000万円を不正支出させたと主張していた。しかし判決は関連会社が当時経営不振だったことから「関連会社の経営を支援する必要性は高く、PCIには財務的な余力もあった」と判断した。森田被告は特別背任について無罪を主張していた。
一方、法人税法違反については、04年9月期までの2年間で法人税約8000万円を免れたとする起訴内容をほぼ認めた。事件では不正競争防止法違反などで元幹部7人と法人としての同社の有罪が確定している。【安高晋】