香川県出身で、世界で初めてハマチ養殖に成功した漁業家、野網和三郎氏(1908~1969年)の業績をたたえる「野網和三郎記念室」が11日、高松市屋島東町の同県水産試験場内に開設された。
野網氏は同県東かがわ市の生まれ。昭和3年、同市引田の安戸池でハマチ養殖の事業化に成功。現在のマグロやタイ、フグなど日本の養殖漁業の礎を築いたことで知られる。記念室は、野網氏の偉大な業績を後世に伝えていこう-と、一昨年の「生誕100年ハマチ養殖80周年記念事業」の一環として計画。遺族から贈られた遺品や関係資料をもとに同氏の102歳の誕生日にあたる11日に開設した。
記念室には、養殖関係文書などの資料のほか、硯や文鎮、礼服などの愛用品、養殖成功を伝える新聞記事、自叙伝「海を拓く安戸池」の草稿、当時の養殖場の写真など計約130点を展示。昭和30年代には観光地ともなり、遊覧船や釣り船、海女の潜水などで1日千人を超す観光客が押しかけた安戸池のにぎわいぶりを示す絵はがきや写真なども出展されている。